これが400kmブルベ初挑戦です.
300kmを12時間半くらいで走れたので,17時間くらいで走れて24時くらいで帰れるかな~なんて,400kmをめっちゃ甘く見てました.夜間ブルベを甘く見てました.すみません.命の危険まで感じてしゃれになりませんでした.
前泊して,朝6時過ぎ釧路駅に集合.
私をブルベに引き込んだMえだ先生と会うことができました.しかし,先生は夜間バスでかけつけて,フォールディングバイクで出走という私の知らない遙か先の世界に行ってしまっておりました.
Mえだ先生の,知らないメーカーのバイク |
ブリーフィングでKやさんと不肖私が早めに帰ってくる人という扱いを主催者のYしださんからされて,このことが最後になって私を窮地に陥れるのでした.
Kaba3さんはファットバイクではなく,キャノンデールのディスクでした |
エントリー21名という精鋭が集まり,(同日の函館ハーフマラソンは3800名)まずは標茶にむけて出発.塘路湖,シラルトロ湖をみながら釧路湿原を堪能します.
最初の100kmは一度内陸に向かって,標茶から厚岸に向かう,いわばウォームアップ.
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厚岸 |
Kaba3さんがなぜか車で通り過ぎて行きました.
kaba3さんの登場に驚いて,ポーズとる余裕無し |
なんだか,いつもよりやたらと空腹感がします.意外と気温が低かった(予報では最高15度,最低10度)のと,ずっと東からの向かい風だったからかもしれません.ちなみに半袖短パンジャージにアーム&レッグウォーマー,上半身はレインウエア,長指グローブといういでたち.
浜中町は昆布の生産日本一だそうです.あちこちで昆布を干してました. |
215kmで納沙布岬,望郷の岬公園.北方領土の有名なモニュメントを初めて見た.
この区間はそれなりに大変だった第二区間の100kmでした.
北方領土を見張るかのようなタワーがあるなんて知らなかった. |
この第三区間の100kmは楽しくはしれました.
いよいよフィナーレ,最後の100km.
往路の厚岸を過ぎてから左目が白くかすんできて,復路の浜中町の手前から右目もかすんできてしまいました.いつもの点状表層角膜炎です.バイザー+アイウエアの二重で目の保護をしましたが,だめでした.しかも復路の浜中町をすぎてからの暗闇がまさに「真の闇」でまっくらけ.かすんだ目には路上の白線しか見えません.対向車のライトが角膜で乱反射して,通りすぎるまで何も見えなくなり,停車せざるを得ません.あまりの暗さに道路の斜度がわからない.使っているギアがわからない.距離感もわからない.おまけに雨が降ってきて,下り坂は超のろのろです.道路の方向は,カーブの方向を示す標識が頼りです.それ以外は真っ黒です.スタートから300kmをすぎても幸い体力は残っていそうです.でも,目が見えません.それと寒すぎです.ちょっとでも立ち止まるとガタガタ震えます.低体温症になりそうです.なんの修行なんでしょう.なんの仕打ちなんでしょう.つらすぎです.でも,Yしださんに早く帰るライダーキャラに仕立てられたので,それを裏切りたくなくて,無用な休憩もしたくありません.前方の視界に集中しすぎているせいか,不思議なことにまったく腹が減りません.のども渇きません.走るだけでめいっぱいです.なんとか厚岸について人工の建造物を見て,すこしほっとしました.あまりの寒さにセブンイレブンにかけこんでカイロを購入.はっっっっ,クレジットカードがない.第3PCで使ったはずなのに,返してもらってないのか?おいてきてしまったのか?他の出場者に預けてもらって持ってきてもらう?いやいや自己責任のブルベでそれはない.送ってもらえるのか?第3PCのコンビニに電話してみるが,「そんなカードは無い」と.ゴールまであと60km,寒くて,暗くて,見えなくて,もう思考停止.冷静な判断ならカード会社に電話してカード停止でしょうが,もうすべて後回しの気分.とりあえず出発しよう.あとは昆布森さえ過ぎれば,慣れ親しんだ白樺台・桜ヶ岡・春採が待っている.44号線から左に曲がって昆布森への山道へ.ここからさらなる試練へ.
なんだかふらつく.左端を走りたいのに,センターラインをはみ出すことしばしば.反射する表示板が人の顔や幽霊みたいに見える.そのうちに,センターラインを見ているはずなのに,見えなくなる.時刻は0時30分を過ぎている.これは,どうやら眠いらしい.睡魔だ.自転車で眠いなんて初体験!これでブルベ人の仲間入り!!・・なんて,喜んでいられない.下りの山道で眠ったら,どんなケガするんだ.ここまで落車してないのが不思議なくらいだけど.
休みたいけど,一桁の気温の山の中で仮眠できるところなんてあるわけないし,24時までに戻れるかなななんて甘く見ていたので,そんな装備も無し.仕方なく路上に立ち止まって,少しでも休みをとる.小径・シングルの猛者ライダーが抜いていったので,すこし目が覚めて走り出したけどペースが上がらず置いて行かれる.
白樺台はまだか~とクラクラしながら進んでいくと,暴走族のような兄ちゃんたちが,バイクを爆音させて乗り回している.こんな夜中に,こんな山奥でである.(後で奥さんに聞いたら,昔からいるよ~って)
おっかなかったけど,からまれずに通過.おかげですっかり目が覚めた.ほどなく,念願の平地に出て懐かしい白樺台へ.
あとはまっしぐらに北大通りへむかう.両目がかすんで,街灯の光が乱反射して,景色は真っ白け.ゴールの北大通りのローソンについたのが,AM2時半すぎ.
ホテルパコでブルベカード提出.
その時!クレジットカードがあった!!!!!!いつもと違うところにしまっていただけだった.疲れで判断力が鈍っていたのですね.あぁ,こわい.でも,あってよかったぁ.
自転車もどこなく,お疲れさまな雰囲気 フロントに見られないように部屋に収容 |
色々と反省点の多いブルベでした.
装備やライトがぶっつけ本番でした.前もって夜間走行などはシミュレーションすべきでした.
おしりは痛くなりませんでした.
しかし,夜間走行などやってみなくちゃわからないことができて,非常に怖かったけど,対策を立ててリベンジしたい気分です.